『逆転裁判6』 感想 ※ネタバレ含みます

一言で表すならば…

このゲームは「逆転裁判6」と言う名の「龍が如く」だ

そうまさにこの言葉がぴったりのゲームでした。
何故、そう思ったのかを長文に渡り語っていこうと思います。

ゲーム内容

ストーリー

舞台は日本を離れ、異国の地・クライン王国。神秘と信仰の国らしく裁判も《御魂の託宣》で審判されます。成歩堂なんでも事務所所長である成歩堂龍一は、そこで前代未聞《弁護士不在》の裁判に挑むことに!

キャラクター

この情報は以下のネタバレにて。
ヒロイン・真宵復活!と言うイメージが強かった。

システム

逆転裁判は法廷バトルと言うジャンルなのですが、今作はまさに白熱した法廷バトルが楽しめました。
「ゆさぶる」と「つきつける」がこんなにも爽快だと感じたのは、逆転裁判123振りだったように思います。

探偵パート

やっぱりこれがあってこその逆転裁判ですね。大逆転裁判では、自分の足で調べ回る事がほとんど出来なかったので、「証拠を自分の観察力で見つける」事によって没入感が得られやすかったと思います。見落としも結構あって、ストーリーが進まないのも良い意味で楽しかったです。やはり証拠は自分で見つけてこそ、法廷で活きるのです。

何よりも楽しかったのは、宝月刑事の科学捜査!4の時もこれが楽しくて今後の作品でも科学捜査が出来たらなァと思っていたので、本当に面白かった。指紋が全く出ない(笑)調べる所が悪すぎてですね……察する、とか小さな変化を見つける事が苦手なので苦戦を強いられましたが、苦手でも得意じゃなくても楽しくて仕方がありませんでした。

法廷パート

とにかくスリリングであり、証拠をきちんと隅々まで見なければ乗り切る事が難しい難易度。全てがいい塩梅で、私は手に汗握り何度タイトルへ戻ったことか!

5と違い、ココロスコープも有意義に使えたと思いますし、みぬくも分かりやすかったです。しかし、今作の目玉は《霊媒ビジョン》これが体験版の時点で非常に苦手。ですが、根気よくなんども有罪になりながらも先へ進める事が出来ました。後になって考えてみるととてもよく出来たシステムだったと思います。今まで霊媒で死者を連れて来る事はあっても、被害者が死の間際に見た映像や感情などは直接プレーヤーが感じる事が出来ませんでした。飽くまでも霊媒=証人。しかし、主観で事件を体験でき、ゲームをプレイするごとにどんどんとのめり込んで行きました!
あと、5から投入されたカンガエルート。あれも爽快!BGMもイチオシです。

綿密に練られたストーリーと激アツ法廷バトル!
ちょっとこれは良く出来過ぎたゲームだったと思います。
所見の「ファンタジー路線!?」という私のオドロキとショウゲキを良い意味で裏切ってくれたゲームでした。
子供向け路線なんて鼻で笑って予約していた時には思いもしなかった、大人のそして子どもにも向けられた楽しい、感動…心が痺れるゲームだったと思います。

音楽

かっこ良すぎて死亡。あと、懐かしすぎて死亡。
リアルタイムでは4からなのですが、なんか懐かしい思いが溢れました。
そしてそして、サントラ購入を決意!

逆転裁判の中で…というより、ゲームのBGMの中で綾里真宵のテーマが一番好きなので今作の滑らかなアレンジを聞けてとてもテンションあがりました。ファミコンっぽい昔のは持ってるんですがね。

とにかく劇中に流れる音楽のタイミングと切り替え、あとは合間に入る「異議あり!」全てが神がかっていました。しつこくなく、くどくなく、スカッとする爽快感。これは音楽の演出による部分はとても大きかったように思います。

成歩堂龍一のテーマ、尋問、そして追求!とにかく熱いバトルを盛り上げてくれる最高のバックグランドミュージック達!

以下、ネタバレと感想。

感想&ネタバレ

成歩堂龍一

すっかりもう所長が板につき、頼もしさに磨きがかかってましたね。久々の真宵ちゃんとの迷コンビも復活で昔からのファンの方も満足出来たんじゃないでしょうか。やっぱり私の中では主人公はナルホドくんです。

王泥喜法介

よっ、後付け設定王子!毎回毎回、新たな設定を披露してくれる事務所のナンバー2。なのでプレイヤーとしては感情移入しづらいのですが、今回は育ての親であるドゥルク・サードマディとの出来事。深く胸に残りました。どんな時も親父の背はデカく、頼もしく、越えられないものです。それが突然、失われてしまった時、男は大人の階段を上っていくのです。
親はいつか子を残して死ぬ。その時までに格好良い生き様を見せてやる事が親父の務めなのかもしれません。
最後。実の父親を降霊させるのかと思っていましたが……それは次回っぽいですね。

希月心音

ルーキーです。それでもココロスコープという彼女特有の能力・心理学を駆使し、先輩弁護士に負けじと法廷でバトルを繰り広げます。何故か隣には検事である夕神迅の姿が……!?
2人にはなみなみならぬ絆がある事は5で分かっています。月の字と法廷でココネちゃんを呼ぶ夕神検事も法廷を去れば『ココネ』と親しみを込めて呼んでいました。きっとそういう関係なんでしょうね。ふーん。ココネちゃん推しとしては、異議ありですね。

綾里真宵

すっかりBB……ステキなお姉さんへと成長を遂げていました。でも、あの落ち着きの無さと変人っぷりは変わっていなかったですね。無事、家元にもなれたようなので倉院の里も安泰!?

ナユタ・サードマディ

蝶々が嫌いなので、蝶々の模様のあるクラインの法廷ではあまり見たくなかったな。モーションが面白かったですね。モーションアクターの人がナユタ検事のお面を被って動いてるみたいに見えていました。オドロキくんもレイファ様も。顔が人間のリアルなモーションと合っていなかったなァと。
数珠が弾けて白目剥いて「アベシッ!」ってなるのは気分が良かったです。もっとみんな、白目剥こうぜと思いました。
彼はどんな人かあまり深く分かりませんでしたが、妹想いの優しい人なのだろうと思いました。
僧侶のわりに宝月刑事の科学捜査を気に入っている所を見ると、印象より融通が効かないと言うこともないのかもしれませんね。

レイファ・パドマ・クライン

レイファ様ですね。ツンデレキャラ。可愛げがない可愛い顔の姫巫女。最後は彼女も成長し、自分の役割と向き合っていましたね。可哀想な子ではあるのですが、ワガママでみんなが手を焼いてる感じでした。あれが日本だったら早いうちに非行に走り、髪も金髪にしてコンビニ前で地べたに座ってる類のアレになっていたかも。ですが、人質だったとは言え、育ての親であったインガは彼なりにレイファを実子のように可愛がっていた描写もありました。

ドゥルク・サードマディ

このオッサン、すごく好きだったので死んでると予感した時…
あーああああああああああああああ!となりました。
革命に右手を掲げる熱い漢。今はもうこの世にいませんが、その想いは2人の息子、ダッツや革命家たちにも受け継がれていることでしょう。レイファ様の髪の毛はこの親父に似たんですね。顔もなんとなく似てるかな?
関係ないですが、江原さんと言えば自分の中ではトム・ハンクスです。本当にこの人の演技がトム・ハンクスに合っていると思います。そう言った意味で言うと、ドゥルクなど面白く格好良いオッサンは江原さんの声がよく合いますね。

込められたメッセージ

さて。
2人のサードマディ!いや、4人のサードマディ!と言った方が良いのでしょうか。この悲劇の家族がメインとなっていました。

どの話も一貫して《想いを託す・受け継ぐ》メッセージが込められていたと思います。親から子、師から弟子。最後、ゲームをプレイしながらオドロキくんが主人公なんだと強く思わされました。世代交代……するかは分かりませんが、クラインで新しく法律事務所を設立したようなのでオドロキくんの新たな歴史が幕を開けるようですね。

何よりも民事とは言え、ナルホドくんと直接対決出来たことはなんて熱い展開なんだと武者震いのようなものを感じました。数年前、民事を経験したことありますが弁護士費用は四桁。きっとキヨキもそれくらいナルホドくんに支払う予定だったのかもしれませんね。とめどなく押し寄せる危機をスレスレで切り抜けるスリルは、本当にゲームでしか楽しめないと思いました。

今後の逆転裁判

今後、逆転裁判はどうなるのでしょうか?
もしかするとオドロキ/ナルホドと分れて発売されるなんてことも?新たなお手伝い弁護士が登場?しかし、ラスト。オドロキくんとみぬきちゃんの母親である例のあの人がナルホドくんと話してましたね。そろそろ2人に本当の事を話すと。でないと少し危ない感じしますよね。ドゥルクが「嫁に…」なんてオドロキくんに勧めてましたが、みぬきちゃんもオドロキくんも満更でもなさそうに感じたので。でも、兄妹と言われても何年も会ったことがないとピンと来ないものです。ですが、きっとみぬきちゃんもオドロキくんも上手くやっていけるでしょう。今もいい感じに支えあっているのでね。

ココネちゃんが今後、弁護士としてどう活躍していくのか。真宵ちゃんが次回も出てくるのか。オドロキくんは戻るのか。既に《逆転裁判7》が気になっています。

ナンバリングが6ですので、初めてプレイする人には勧めづらいですが、4、5とやってるだけでも十分楽しめるとは思います。

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